はじめに 

「技術の発達により、人間の能力は衰えていく不安がある」と以前ブログに書きました。(ブログはこちらから)人間の考える力や感覚を、AIやロボットが肩代わりしてくれるからです。当然ながら使わない能力は衰え、社会における人間の役割も減っていきます。ではどうすれば良いのか?

 「AI時代に人間にしかできない役割を発見するには、人間特有の遊びやより道が欠かせない」(出典:日本経済新聞)と述べているのは、軽井沢風越学園(かるいざわかぜこしがくえん)の設立準備をしている本城慎之介さんです。本城さんは教育を通して問題を解決していこうとしています。

軽井沢風越学園とは

 軽井沢風越学園(かるいざわかぜこしがくえん)は、楽天の創業メンバーである本城慎之介さんが中心となり、2020年開校を目指している学校です。軽井沢風越学園について簡単にまとめてみました。

軽井沢堀越学園とは

  • 長野県の軽井沢に2020年4月開校予定の幼稚園・義務教育学校(小中学校)
  • 設立設置認可申請中
  • 対象は3歳から15歳で1つの校舎で学ぶ
  • 一斉授業・画一的カリキュラム・固定的な学級編成等の従来型学校教育には縛られない
  • 軽井沢の豊かな自然環境を活かす
  • 軽井沢町と連携を重視する

大切にすること

  • 遊びが学びへとつながっていく人間の自然な育ち
  • みんなが違うということを知り、体験し、大切にしてゆるやかにつながること
  • たくさんのことを混ぜて新しい出会い、動きを生み出していくこと

カリキュラムの3つの軸

  1. 「わたし」からはじまる・・・自己主導
  2. 「わたしたち」で広げる・・・協同
  3. 「わたし」と「わたしたち」で深める・・・探究

 

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大事なこと

 軽井沢風越学園では他にも重要視していることがあります。それは「大人も学び続ける」ということです。理想とする学校を目指し、大人も「自己主導の学び」「協同の学び」「探究の学び」を追求し、学び続けていくそうです。

たしかに、大人が実践していなければ子どもへ説得力がありませんし、実践していない大人がする教育は真の教育とは言えません。また、社会は変化し続けます。つまり、あるべき教育も変化する可能性があるため、大人が学び続けることはとても重要です。

 

まとめ

 人間が衰えないために、そしてAI時代を生き残っていくために、教育はとても重要です。軽井沢風越学園のように学校教育が変わることも大切ですが、家庭教育も変わることが大切です。そして、地域住民も他人事にするべきではないと思います。なぜなら良い教育は住民の定着を生み地域の活性につながると考えられるからです。特に今後はインターネットの通信速度高速化などの技術向上やテレワークなどといった場所に縛られない働き方が増えてきます。これらを考慮すると軽井沢風越学園の「軽井沢町と連携を重視する」という考えはとても時代に合っているのではないでしょうか。

 学校(教育)は保護者だけでなく地域のみんなで作り上げていくこと。これは文部科学省も「学校が地域住民等と目標やビジョンを共有し、地域と一体となって子供たちを育む『地域とともにある学校づくり』」として推進しています。当事者意識を持ち、学校づくりに参加してみてはいかがでしょうか。

参考:文部科学省:コミュニティスクール(学校運営協議会制度)